
今夜も日本酒で
By Noriko (J.S.A. SAKE DIPLOMA/日本酒学講師)・Hiroshi(いばらき地酒ソムリエS級)


第12話|寒菊 Monochrome 山酒4号|この夏の思い出を振り返る
寒菊のOccasionalシリーズから、山形県産の酒米「山酒4号」を使用した一本を味わいます。
Occasionalシリーズは、季節の節目や特別なタイミングに合わせて、寒菊銘醸がその時々のテーマや表現に向き合うシリーズ。
今回のMonochromeは、モノクロームのラベルとタイトルに、過ぎ行く季節への思いが込められています。
日が短くなり始め、まだ夏の余韻が残る初秋。
ラベルには、過ぎ去った夏の風景がモノクロのデザインで描かれています。
一方で、味わいは華やかでジューシー。
デリシャスリンゴを思わせる果実感のある甘みと、クリアな喉越しを目指して設計されたお酒です。
モノクロのラベルを眺めながら飲むと、過ぎた季節の思い出に、自分だけの鮮やかな色が浮かんでくるよう。
そして今回、注目したのは酒米「山酒4号」。
山形県で独自の酒米を育てようとする取り組みから生まれ、のちに「酒未来」や「龍の落とし子」の親となった酒米です。
そんな背景を知ると、寒菊がこの米でどんな味わいを表現したのか、ますます気になります。
ペアリングには、帆立のソテーに、カリフラワーとマスカルポーネのピュレ、洋梨、きのことブラックオリーブのペースト、グラナ・パダーノを合わせました。
果実の甘み、魚介の旨味、きのこの奥行き、チーズの熟成感。
すだちとディルの香りも添えて、モノクロの世界に味わいの色を散りばめる一皿に。
モノクロなのに、味わいはカラフル。
ラベルに込められた季節の記憶と、酒米の物語、そして料理との組み合わせを、夫婦でゆっくり語ります。
今夜も日本酒で。🥂

第11話|渡舟 純米吟醸 五十五・浦里 霧筑波 星霧|うまい茨城地酒決定戦2026を振り返る
今回は、2026年9月13日に開催された「うまい茨城地酒決定戦2026」を振り返ります。
今回飲むのは、
・府中誉 渡舟 純米吟醸 五十五
・浦里 霧筑波 純米吟醸生酛 星霧
いばらき地酒ソムリエ42名によるブラインド審査で、見事1位と2位に選ばれた2本です。
私が初めて「渡船」という酒米を知ったのは、唎酒師の勉強を始める前。
藤居本家の「旭日」と、茨城・府中誉の「渡舟」との出合いから。
同じ「渡船」という名前を持つ酒米でも、そこにはそれぞれの復活の物語があります。
そして府中誉には、「地元で育てた米で醸したい」という強い想いがありました。
かつて栽培されていた酒米「渡船」。
一度途絶えたその種籾を、つくばの研究機関に保存されていたわずか14gから復活させ、地元の農家とともに栽培をつないでいった。
「この土地で育った米で、この土地の酒を造る」
その想いが、今の「渡舟」につながっています。
今回は、そんな渡船の物語をたどりながら、星霧と渡舟 五十五を飲み比べ。
合わせた料理は、「秋の五彩春巻き」
味わいも食感も重なり合う、今回のための春巻きです。
星霧は素材をきれいに見せ、渡舟は素材の旨味をひとつにまとめる。
同じ料理でも、お酒が変わると見えてくる味わいが変わる。
そして、一度途絶えた米が、誰かの想いによってもう一度酒になる。
そんな「日本酒の背景」まで一緒に味わっていただけたら嬉しいです。

第10話|楽器正宗 FUZZY GREEN 出羽燦々|名前からたどる日本酒の物語
今回は楽器正宗について。
「楽器正宗」って、どうしてこんな名前なんだろう?
調べてみると、その名前には酒造りと音楽、そして神様への捧げものというちょっと素敵な物語がありました。
そして、もうひとつ気になったのが日本酒にたくさんある「○○正宗」という名前。
なぜ「正宗」は、こんなにも多くの日本酒に使われているんだろう?
今回はそこから少し寄り道して、山形県生まれの酒米 「出羽燦々」 の話へ。
そして最後は、楽器正宗 FUZZY GREEN 出羽燦々と楽器正宗 純米吟醸 出羽燦々 中取り
同じ蔵の「出羽燦々」を使った2本を飲み比べます。
同じ米でも、造りによってどんな違いが生まれるのか。
合わせた料理は、
- 海老と糸寒天のハーブ生春巻き
- すだち胡椒×すだち果汁のソース
海老の甘み、きゅうりの青さ、大葉・ディル・パクチーの香り。
そこに、すだちの香りを重ねて。
FUZZY GREENの「Green」を料理でも表現してみました。
名前を知る。
蔵の歴史を知る。
米を知る。
そうすると、いつもの一杯が少し違って見えてくる。
そんな話を、今夜もふたりで。

第9話|みむろ杉 木桶菩提酛 奈々露|清酒の歴史を今と未来へつなぐ
今夜も日本酒で。
第9話はみむろ杉 木桶菩提酛 奈々露を菩提酛 山田錦と共にご紹介していきます
奈良・三輪の地で1660年から酒造りを続ける今西酒造
高橋活日命や正暦寺の物語にも触れながら、古い技法と新しい技術がどうつながっているのかを探ります
ペアリングは、ホタテとすだち胡椒の温かいオイルパスタ
同じ料理でも、酒との重なり方はどう変わるのか
料理を食べて、日本酒を飲んで、また料理を食べる
そんなふうに、一緒に味わいながら探していく第9話です
「古いものをそのまま残す」のではなく
受け継いだものを、現代の技術で新しい形へ
みむろ杉を通して、奈良の酒の歴史と、これからの日本酒を考える夜です
🎧 今夜も日本酒で。ぜひお聴きください

第8話|寒菊 OCEAN99 星海・甲子 夏詣酒 星合|日本酒を通して暦の節目を知る
今回は、前回から続く
寒菊 OCEAN99シリーズ夏の三部作、その完結編「星海」と、甲子 夏詣酒「星合」を。
OCEAN99の夏酒三部作を締めくくる「星海」。
そして、七夕の「星合」に願いを重ねた「星合」。
今回は「夏詣って、そもそも何だろう?」というところから、
一年の折り返しの節目である「夏越の大祓」と日本酒のつながり、千葉の酒蔵・飯沼本家のこと、私たちの酒蔵訪問の思い出まで、夫婦でお話ししました。
そして今回のペアリングは、2本それぞれに。
🌊 星海
トマトファルシー
蟹 × ギリシャヨーグルト × マスカルポーネ × バジル
赤いトマトを夜空の花火に見立てて。
果実感と旨味、コクを重ねたペアリング。
🌌 星合
雪の妖精のとうもろこしスープ
桃 × ドルチェドリーム × ゲランドのグロセル
さらりとしたとうもろこしの甘みに、桃のジューシーさ。
星合の果実感と酸が重なると、とうもろこしまで瑞々しく感じられるような一杯に。
「花火が上がる夜の海」星海。
「しっとり静かな星空の下の海」星合。
同じ夜空でも、こんなに違う。
そんな二つの世界を、ぜひ音声と一緒に楽しんでください。
今夜も、日本酒で。 🌙

第7話|寒菊 OCEAN99 青海・空海|日本酒で楽しむ千葉の海と空の風景
今夜は、私たちが暮らす千葉県から。
今回の日本酒は、寒菊銘醸の季節限定シリーズ
OCEAN99 青海 -Summer Sea-と空海 -Inflight-です。
実は、私たちと寒菊との最初の出会いは、日本酒ではありませんでした。
九十九里へドライブに出かけたときに出会った、「KUJUKURI OCEAN」のクラフトビール。
娘と愛犬を連れて海へ出かけた、あの日の思い出から、寒菊銘醸という酒蔵を知っていきます。
そして日本酒を飲むようになってから出会った、次々と登場する寒菊のお酒。
「なんじゃ、この蔵は!」
そんな驚きから、今回はOCEAN99について語ります。
OCEAN99が表現しているのは、九十九里の海だけではありません。
季節によって変わる海や空の表情。
その土地で暮らし、酒を造る一年。
「なぜ、その土地で酒を造るのか」
「その土地を表現するとは、どういうことなのか」
そんなことを考えながら、元JAL航空整備士で、かつてパイロットに憧れていたという柳下さんのストーリーにも触れていきます。
同じ「海」をイメージした日本酒でも、造られる土地が変われば、表現される味わいも変わる。
長崎・平戸の海を思わせるお酒との出会いも振り返りながら、
「日本酒を知ると、日本の見え方が変わる」
そんな日本酒の面白さについてもお話しします。
そして今夜のペアリングは、
🍇 シャインマスカット
🥝 キウイ
🤍 モッツァレラ
🌿 ミント
瑞々しい果実とモッツァレラのまろやかさを合わせて、青海と空海、それぞれの味わいを楽しみます。
千葉の海と空を思い浮かべながら。
今夜も、日本酒で。🍶

第6話|Ohmine 3粒 夏のおとずれ|日本酒を通じて日本を見つめなおす
第5話で「一杯の向こうにある様々な物語」に惹かれるようになった私たち。
今回いただくのは、山口県・大嶺酒造の「3粒 夏のおとずれ」。
50年以上眠っていた酒蔵を復活させた大嶺酒造。
なぜこの場所で、もう一度酒造りを始めようと思ったのか。
海外で暮らした経験を持つ蔵元の秋山さんのことや、ペルーで育ったパパが感じる「客観的に日本を見るからこそわかること」。
そして、大嶺の酒を語るうえで欠かせない、別府弁天池の水。
お米によって色が違う、大嶺のラベルのこと。
そして新しく登場した「西都の雫」のお話まで。
今回は、一本のお酒を味わいながら、
その向こうにある「土地・水・人」の物語を辿ってみました。
そして「夏のおとずれ」をひと口。
ミネラル感のある、透明な美味しい水のような味わい。
マスカットやりんごを思わせる果実感に、大嶺らしい甘みと旨み。
そこに綺麗な酸味が柑橘のように広がり、爽やかな余韻へ。
合わせたのは、
スズキとズッキーニ、ピンクグレープフルーツのカルパッチョ。
白身魚の旨みに、グレープフルーツの果実感と酸味。
ほんの少しの蜂蜜で味をつなぎ、大嶺の爽やかな酸と合わせました。
まだ大嶺のお酒を飲んだことがない方にも、ぜひ一度手に取ってみてほしい。
飲んでみると、きっとお酒の味だけじゃなく、その向こうにある土地や水、人、そして秋山さんが描いている世界が、少し見えてくるんじゃないかなと思います。
そんな一杯との出会いを、私たちも届けていけたらいいな。
今夜も日本酒で。

第5話|飛鸞青天ドライ|一杯の向こうにある酒蔵の物語を知る
今回のお酒は、飛鸞 青天ドライ。
私たちが、更にお酒に興味を持つようになったきっかけのひとつが「その酒に人は宿る」という番組でした。
そこで知ったのが、長崎県平戸市の森酒造場の森雄太郎さん。
「平戸を表現したい」
そう語る森さんの、穏やかながらも芯のある姿が、とても印象に残りました。
平戸の美しい風景。
蔵が歩んできたストーリー。
そして、造り手がどんな思いで酒を造っているのか。
知れば知るほど、日本酒は面白いと思うようになりました!
こうした出会いを重ねるうちに、
お酒そのものだけではなく、
その酒が生まれる土地や、蔵の物語、
そこにいる人たちの想いにも惹かれるようになりました。
一本のお酒の向こう側に、
いろんな物語がある。
それを知ることも、日本酒の楽しさなんだなと思います。
今回いただくのは、そんな飛鸞の青天ドライ。
合わせた料理は、
大葉入りエビカツ しば漬けタルタル添え。
青天ドライの苦味と衣の香ばしさ。
草のようなニュアンスと大葉の香り。
そして、最後はドライなキレが料理をすっと流してくれる。
今回は、そんな「お酒の味わいの向こう側」にも思いを巡らせながら、皆様も一杯をお楽しみください!
今夜も、日本酒で。

第4話|赤武 翡翠|日本酒が苦手だったパパが日本酒を飲めるようになった理由
日本酒ポッドキャスト、第4話。
食卓で日本酒を飲みながら、「今日は何を合わせよう?」「このお酒はこんな表情もあるんだね」と、夫婦で語り合う時間をそのままお届けします。
今回のお酒は、岩手県・赤武酒造の赤武 翡翠(ヒスイ)。
今回は、私たちにとってちょっと特別なお話も。
実はパパは、もともと日本酒が苦手でした。
そんなパパが、少しずつ日本酒に興味を持ち始めた頃。
ちょうど二人で夢中になったドラマ「あらばしり」で出会ったのが、赤武。
今では二人で日本酒を楽しんでいるけれど、その始まりには、こんな時期があったんだな……と。
今回はそんな思い出も、二人でゆっくり話しています。
今回は、この翡翠に合わせて
・夏野菜の出汁ジュレ
昆布とかつおのやさしいだしに、オクラ、枝豆、きゅうり、ヤングコーン、トマトなど、夏の野菜を合わせました。
透明なジュレとみずみずしい野菜。
翡翠と一緒にいただくと、料理とお酒が同じ「夏の景色」を作ってくれるようなペアリングになりました。
レシピやペアリングのポイントはInstagramで詳しく紹介しています
Instagram:@nonpyon81
今夜も、どうぞ一緒に日本酒で。

第3話|一歩己純米酒|自信のなかった自分がやっと手に入れた自分の軸「日本酒」
日本酒ポッドキャスト、第3話。
食卓で日本酒を飲みながら、「今日は何を合わせよう?」「このお酒はこんな表情もあるんだね」と、夫婦で語り合う時間をそのままお届けします。
第3話は、福島県・豊国酒造の「一歩己 純米酒」。
浦里との出会いをきっかけに「唎酒師を取ろう」と決めた私。
12月から3月までの4か月間、それまで日本酒の知識がほとんどなかったところから、一気にたくさんのお酒や情報に出会った、私にとってとても濃密な時間。
そんな頃に出会ったお酒のひとつが、一歩己でした。
一歩己との出会い、そして日本酒を知ることがどんどん楽しくなっていった、あの濃密な4か月について夫婦で語ります🍶🌿
今回合わせた晩酌料理は、
・ネギとしらすの山椒アヒージョ
しらすとネギの旨みを一歩己が受け止め、山椒とすだちが爽やかな風を通してくれるような一皿です。
レシピやペアリングのポイントはInstagramで詳しく紹介しています🫧🍶
Instagram:@nonpyon81
今夜も、どうぞ一緒に日本酒で。

第2話|浦里 うすにごり1/2/3|唎酒師とSAKE DIPLOMAを目指したきっかけ
日本酒ポッドキャスト「今夜も日本酒で」第2話。
食卓で日本酒を飲みながら、「今日は何を合わせよう?」「このお酒はこんな表情もあるんだね」と、夫婦で語り合う時間をそのままお届けします。
今回は、浦里 うすにごりを飲み比べ。
同じ「浦里うすにごり」でも、酒米の違いでどんな個性が生まれるのか。 「五百万石」と「吟のさと」それぞれの魅力を味わいながらお話しします。
そして今回はもう一つ。
私たちが浦里と出合い、日本酒に惹かれ、資格取得へとつながっていった思い出についてもお話ししています。
今回合わせた晩酌料理は、
・焼きナスのカルパッチョ
・桃モッツアレラ
3種類のうすにごりを飲み比べながら、それぞれの表情の違いも楽しみました🍶
レシピやペアリングのポイントはInstagramで詳しく紹介しています🍶🍽
Instagram:@nonpyon81
今夜も、どうぞ一緒に日本酒で。

第1話|浦里 純米吟醸 ピュア茨城 |日本酒との出会い、そして「日本酒って面白い」
日本酒ポッドキャスト、始めました。
食卓で日本酒を飲みながら、「今日は何を合わせよう?」「このお酒はこんな表情もあるんだね」と、夫婦で語り合う時間をそのままお届けします。初回は茨城県浦里酒造店の「浦里 純米吟醸 ピュア茨城」を夫婦で楽しみます。
10号酵母ならではの上品な香りと、やさしい旨み。 「ピュア茨城」という名前に込められた魅力や、お酒の印象についてゆっくり語ります。
今回合わせた晩酌料理は、
・オクラとモッツァレラのお浸し
・海老と枝豆の白和え
どちらも浦里の透明感や優しい旨みを引き立ててくれる一品です。
レシピやペアリングのポイントはInstagramで詳しく紹介していきます🍶🍽
Instagram:@nonpyon81
今夜も、どうぞ一緒に日本酒で。